耐震診断の結果算出されるis値とは、構造耐震指標のことで建築物の耐震性能を表します。
耐震性能は建築物の地震に対する強度と建物が変形する能力、粘り強さ(靱性:じんせい)のことです。
つまり、耐震性能を高くするには、建築物の強度を上げる方法と建築物の変形能力・力に対する粘り強さを高める方法の2つが必要です。
is値は、建築物のフロアーごとに算出され、数値が高いほど大きな地震にも耐えられることを意味します。 算出は、地震に対する強度と粘り強さ、及び建築物の形状・耐震壁の配置バランスと建築物の経年劣化を加味して求められます。
「建築物の耐震改修の促進に関する法律(耐震改修促進法)」では、震度6~7程度の規模の大きな地震が起きたとき、is値の値によって以下の様に定められています。
is値が0.6以上の場合 | 倒壊、又は崩壊する危険性が低い。 |
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is値が0.3以上0.6未満の場合 | 倒壊、又は崩壊する危険性がある。 |
is値が0.3未満の場合 | 倒壊、又は崩壊する危険性が高い。 従って、0.6をクリアすることが必要となります。 |
因みに、文部科学省は、公立学校の建物の耐震改修においては、地震発生時の生徒の安全性と被災直後の近隣住民の避難場所としての機能が求められるのでis値がおおむね0.7を超えることとしています。