専門家による耐震診断は「一般診断」と「精密診断」の2種類があります。
「一般診断」は建物に手を入れずに目視で調べる方法です。
壁や柱、骨格の位置を確認したり床下や天井裏など隅々まで見て回り、災害時に必要な耐力と現状での建物の耐力を計算しなおします。
設計図面を見ながら確認していくため建築当時の設計図面が必要になりますが、なければ図面を作成してから調査をすることになります。
図面と目視による計算のため、手間も費用もあまりかからずに診断することができます。しかし一方で建物を壊さないため壁に隠れた腐食や手抜き工事などが見落とされて正しい診断ができない可能性もあります。
「精密診断」では建物の一部を壊して、表からは見えない柱や壁の隅々まで詳細にチェックします。
正確な耐震診断ができる反面、手間と時間がかかり調査士自身の経験も必要なため費用が高額になってしまうというデメリットがあります。
「一般診断」だけで明らかに危険な部分が見つかれば「精密診断」をせずにリフォームをするケースもありますし、「一般診断」をしてからその結果を受けて「精密診断」をするかどうか決めるという方法もあります。
いずれにせよその家の現状を正確に把握しなければ効果的な対策はできません。
手間をおしまず調査をしてくれる信頼のおける耐震診断業者に依頼するようにしましょう。