東日本大震災以降、人々の意識も変わり食料品や水を備蓄する人が増えました。
インターネット上では地震予知についての情報が飛び交い、首都直下地震や東海・南海・東南海地震の予知研究も活発に行われるようになっています。
しかし地震の備えとして一番優先するべきことは何でしょうか?
東京大学で地震を研究するロバート・ゲラー教授は日本の国民に対して「地震予知は不可能であり、現時点でやるべきなのはなるべく多くの建物の耐震性を上げることである」と警告しています。
以前、震災の被災者に対して何が必要だったか?を調査したアンケートでは水や食料、お風呂や生活道具、洋服、肌着などさまざまな回答が寄せられました。ただ、このアンケートに答えている人は命が助かった人々であることを忘れてはいけません。
確かに水も食料も大切でしょう。しかしそれは命が助かってからの話です。建物が倒壊してしまって身動きが取れない人に食料品の備蓄が何の役にたつでしょうか?建物の下敷きになってしまった人に話を聞くことができるなら、おそらく「大地震でも壊れない家にしておけばよかった」と言うはずです。
人間は命があってこそ次の行動がとれるのです。
現状で地震に対する備えとして最も優先するべきなのは他の何よりも「安全な建物に住む」ということなのです。中でも最も長い時間を過ごす自宅の耐震強度は、家族のためにも一刻も早く調査しなければいけません。