一般的な一戸建て住宅は在来工法、ツーバイフォー、プレハブに分類することができます。
それぞれ地震にどのように耐えるかがかわってきます。
在来工法は昔ながらの日本の建築様式を受けついだ工法です。柱や梁、筋交いを用いて軸を組み立てていきます。他の2つの工法にくらべて間取りを自由に設計できるのが特長です。
2×4(ツーバイフォー)住宅は欧米で開発された建築工法で、日本の在来工法が柱を組み立てるのに対して2×4(ツーバイフォー)は箱を組み立てたような造りになっています。機密性・断熱性が高い一方で間取りの融通がきかないのが難点と言えます。
プレハブ工法は大手ハウスメーカーなどで採用されている工法で、工場で部品を生産し現場では組み立てるだけという手法をとっています。工場生産であるため職人の技量の差による出来不出来が起こりにくく、欠陥住宅や手抜きも起こりにくいと言われています。
それでは地震に強い建物は一体どれなのでしょうか?
一般には2×4(ツーバイフォー)住宅やプレハブ住宅のほうが地震に強いと言われがちです。
それは過去の震災で在来工法の住宅のほうが被害が大きかったからでしょう。
しかし調査によって過去の震災で倒壊した在来工法の木造住宅は構造計算が足りなかったり、建築上のミスがあったことがわかっています。
事実しっかりと構造計算されていた在来工法の住宅は震災でも大きな損傷はありませんでした。
在来工法には長い歴史があり日本の風土に合っていますし、これまで幾度となく大きな震災も乗り越えてきました。きちんとした耐震設計さえしていれば在来工法だからといって地震に弱いとは言えないのです。